ジャック・ドゥミ監督の名作『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』を彷彿させるカラフルでポップで小粋なフレンチ・ミュージカル『ジュリーと恋と靴工場』の特報とポスタービジュアルが完成です。
特報では、その腕に誇りを持った靴職人たちと、金儲け主義の雇い主との攻防が繰り広げられる様子を、主人公の恋模様も交えつつ、軽やかで楽しげな音楽とダンスで魅せており、正当なミュージカル映画の系譜に連なる作品として今年大ヒットした『ラ・ラ・ランド』『美女と野獣』のように華やかなエンターテイメント性をも感じさせてくれるものになっています。
監督は、本作で長編デビューとなるポール・カロリとコスティア・テスチュ。主人公ジュリーに『EDEN/エデン』のポーリーヌ・エチエンヌ、ジュリーの恋のお相手となるドライバーのサミーに『メルニモンタン 2つの秋と3つの冬』のオリヴィエ・シャントロー。
本物のダンサーが演じるカラフルな作業着を纏った靴職人マダムたちや彼女たちの作り出す美しい高級靴の数々に、魅了されずにはいられません。
映画の舞台となったフランスのロマンは、元米大統領夫人ミシェル・オバマ御用達の[ROBERT CLERGERIE]や、かつては[CHARLES JOURDAN]の工場もあった、実際に高級靴の生産地として有名な地域として知られる場所。
しかし軽やかで楽しいミュージカルの裏には、若年齢層の失業率が日本の5倍とまで言われるフランスの現状が垣間見えます。
現在特集上映も行われているジャック・ドゥミ監督の『都会のひと部屋』(82)にもみられる、労働者の反乱をミュージカルで描いた、社会派テーマも内包された映画です。
そんな中、靴職人の女たちは迫る近代化の波でリストラされることを恐れ、抗議のためパリの本社に乗り込み騒動を起こす。
巻き込まれたジュリーはあやうくクビになりかけるが、ほのかな恋の予感も…。
職人の意地とプライドをかけてアイデンティティを求める勇ましくたくましい女たちとともに靴工場閉鎖の危機を乗り越え、ジュリーは本当の幸せを手にすることができるのか?
脚本・監督:ポール・カロリ、コスティア・テスチュ提供:ギャガ、ロングライド 配給:ロングライド
サウンド・トラック:ランブリング・レコーズ
© 2016 LOIN DERRIÈRE L’OURAL – FRANCE 3 CINÉMA – RHÔNE-ALPES CINÉMA
公式サイト: http://julie-kutsu.com/
公式twitter: https://twitter.com/JulieKutsu
『ジュリーと恋と靴工場』
9/23(土・祝)より新宿ピカデリー,シネスイッチ銀座ほか全国公開