日本人監督が描くロシアSF感動作 『レミニセンティア』11月12日(土)公開

”日本人監督が描くロシアSF”。そして映画賞の受賞は”ロサンゼルス シネマフェスティバル  オブ ハリウッド”。
なんだかワールドワイドで、とてつもないスケール感があるんですが、予告編を見れば納得いただけるような気がいたします。
日本感が全くない映像。スゴイです…。

『レミニセンティア』予告編

『レミニセンティア』
2016年11月12日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトロードショー

STORY
ロシアのとある街の郊外、小説家のミハエルは愛する娘ミラーニャと二人でひっそりと暮らしていた。
彼の元には悩める人々がやってくる。
「私の記憶を消して欲しい」
ミハエルは人の記憶を消す特殊な能力を持っていた。
小説のアイデアは彼らの記憶を元に書かれたものだった。
そんなある日、娘との思い出の一部が無いことに気づく。
過去が思い出せず、悩み苦しむミハエルは教会に行き神に祈る。
すると、 見たものすべてを記憶する超記憶症候群の女性マリアに出会う。
彼女は忘れることが出来ない病気に苦しんでいた。
そして、ミハエルと同じく特殊な能力も持っていた。
その能力とは記憶を呼び起こす能力だった。
ミハエルは彼女に取引を持ちかける。
「記憶を消すかわりに、娘との記憶を取り戻して欲しい。」
彼女の能力によりミハエルは記憶のはざまへと落ちて行き、
そこで、衝撃の真実を知ることとなる。

 

remini04
INTRODUCTION
監督の井上雅貴は、石井岳龍(ex.石井聰亙)の映画編集を務め、様々な日本映画のメイキングを監督。ロシアの巨匠アレクサンドル・ソクーロフ監督の映画「太陽」のメイキング監督を務め、撮影の為、ロシアに3ヶ月滞在、その時ロシアの映画撮影を学んだ。
ロシアロケが行われたこの作品はなんと自主映画、監督自ら脚本、撮影、編集を兼ね、日本の自主制作映画の限界にも挑んだ。
初監督だったが、映画を作るならスケール感のある作品を作りたいという監督の熱意と、今まで培った映画製作のノウハウにより、商業映画に匹敵するクオリティの作品が出来上がった。
ちなみに、この映画は出資が日本の為、日本映画に分類される。
撮影場所はロシア、モスクワからさらに300km離れた古都ヤロスラブリ。
黄金の輪と呼ばれる歴史的な建造物が立ち並ぶ街でありながら旧ソ連時代は工業地帯だった街。
ソ連からロシアという激動の歴史に翻弄されつつも、力強く生きている街の存在感が映画としての説得力を増している。
娘以外の役者達は実際にこの街に住む役者達。
ヤロスラブリ劇場に所属し、ソ連時代から演技を学ぶ本格的な役者達がこの映画のテーマを感じ取り協力してくれた。
忘れたくない記憶という父と娘のつながりを描き、そして、悩める人々の苦悩を描くことで、忘れられることができることも救いであるという記憶の二面性を描いている。
展開は、謎が謎を呼び、そして謎が解けた後に続く、何度も繰り返されるどんでん返し、そして衝撃的なラストへと続く。
注意深く見て、記憶しなければわからない画面随所にちりばめられた違和感の演出。
この物語は見ている人の記憶も試される。
今作は哲学的なテーマでありながらも、エンターテイメント作品に仕上がっている。

 

受賞歴
ロサンゼルスシネマフェスティバル オブ ハリウッドで
主演男優賞、監督賞、長編作品賞など主要部門を受賞、日本人監督によるロシアを舞台にした映画をアメリカの映画祭でグランプリという奇妙な授賞。
しかしハリウッドの人々に受け入れられたことがこの物語が全世界の人々に伝わる作品であることを証明している。
また日本では第二回新人監督映画祭の長編グランプリを受賞、米国、日本の映画祭でグランプリを授賞という快挙を成し遂げた。

 

remini01
『レミニセンティア』
  2016年11月12日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトロードショー

【CAST】アレクサンダー・ツィルコフ、井上美麗奈、ユリア・アサードバ
【STAFF】 脚本・監督:井上雅貴 製作:INOUE VISUAL DESIGN
【SPEC】 2016/日本/カラー/16:9/STEREO/89分
(C) INOUE VISUAL DESIGN