2018年5月26日にシネマート新宿で行われた『ゼニガタ』舞台挨拶のレポートです。
主演の大谷亮平さん、小林且弥さん、安達祐実さん、渋川清彦さん、綾部真弥監督が壇上にあがり撮影時の思い出やなどのトークが展開されました。
―大谷さん 本作が初主演ですがお気持ちは?
大谷亮平(以下、大谷):初主演でもあるんですが、日本では初出演ということもあり感慨深いものがあります。
―今回の役はアウトローな役どころでしたがむずかしさは?
大谷:映画に入る前に監督と役について話をさせてもたいました。
”鉄の男”というキーワードがあって、ブレずに感情をださずにというテーマで演じました。
どうしても気持ちが高ぶった時は涙が出そうになったこともあったんですが、現場で生の感情が出たものは、監督が生かしてくださいました。
―綾部監督 撮影を振り返っていかがですか?
綾部真弥監督(以下、監督):大谷さんとは同学年だったといこともあって現場で話もしやすかったですね。
―共演者の皆さんとのコミュニケーションはいかがでしたか?
大谷:小林さんとは共演していたことや兄弟役ということもあって、常に密にどうやって演じるかという話をしていました。
安達さんと渋川さんは、結構微妙な関係のある役柄だったので、(現場の)雰囲気が私語を許してくれる感じではなかったですね(笑)
だから今日やっと爽やかに話せるなと(笑)
―安達さん 撮影時のことを振り返っていかがですか?
安達祐実(以下、安達):撮影日数が少なかったので、現場になじむ間もなくという感じだったんですけど、現場はピりピリしていて怖かったです(笑)
監督が「しゃべんじゃねーぞ」という感じで(笑)
他の現場でも監督とご一緒したんですが、その時はべちゃくちゃしゃべっていたので、その時もうるさいと思われていたのかな…(笑)
~ここで監督カットイン~
監督:作品性です(笑)前の作品はコメディでしたから
―(小林さんに)大谷さんとは別の現場でもご一緒だったそうですが
小林且弥(以下、小林): 大谷さんは優しい方なんで、”母性”じゃないんですけど、”父性”を感じました。
”鉄の男”といいつつも、大谷さん自身から父性が出ていているのが素敵だなと思っていて。
でも親近感を感じて頻繁に飲みに誘ったんですけど、全然行ってくれなくて(笑)
―渋川さん 撮影を振り返っていかがですか?
渋川清彦(以下、渋川):大谷さんとは敵対する役だったのでピリッとしていました。
だから現場では、ほとんど話さなかったですね。
―小林さん 兄弟役ということで難しかったことは?
小林:原作が漫画ということで、意識はしなくていい言われたんですが、そのあたりのすり合わせを考えましたね。
―安達さん 役を振り返っていかがですか?
安達:昔からお金に困っているみたいな役が…(会場から笑い)
土を耕すシーンがあって、手首捻挫するくらいな感じだったので、農業って難しいなと思いました(笑)
ー安達さん なんでお金にまつわる役を引き寄せるんだとおもいますか?
安達:よく言われるのは、不幸そうに見えるって。今、幸せに生きているんですけど(笑)
―渋川さん 撮影現場のエピソードはありますか?
渋川:沼津の現場だったんですけど、時間に余裕があるときは(沼津の)知り合いと飲みにいってました(笑)
一回、バッタリあいましたよね(と、大谷さん、小林さんの方を見る)
小林:0時を超えて開いている店は、沼津のシャンシャンというお店しかなくって
そこに行くと絶対渋川さんがいらっしゃって、紹興酒を飲んでいる(笑)
渋川:(そんな飲めることもあったので)楽ではないですけど、”間”を持って撮影出来ましたね。
―監督 撮影する上で意識したことありましたか?
監督:皆さん芸達者な方たちなので、細かくすることは無かったので、僕は雰囲気だけを作って、現場を引き締めることに終始していました。
お金を支配するものと、お金に支配されるものというテーマがありますので、そういったことも感じていただけたらと、
一番は、人間ドラマとして銭形兄弟とそれにかかわる債務者がどうやって絡んでいくかを見てもらいたいですね。
―皆さんの裏の顔ってありますか?
小林:監督は体育会系の方で、本番に強そうなんですが、テレビの生放送は全然ダメダメでしたね(笑)
安達:皆さんと現場でお会いすることがほとんど無くて、今日がはじめましてくらいで…(困惑)
小林:安達さんと同い年なんですよ。
安達さんは1981年生まれで一番最初にスターになった人なんです(笑)
現場でもお会いできなかったので、今日”生”安達祐実に会えたということでうれしいです
この職業始める前からテレビや映画で見ている人は、現場で会う俳優さん達とちょっと違う感覚なんですよ(笑)
―大谷さん 裏の顔を見た人はいますか?
大谷:小林さんは普段は結構クールでワイルドなんで、裏の話をもっているんですがここでは話せません(笑)
―小林さん 渋川さんの裏の顔はどうですか?
小林:街で一回お子さんと一緒にいる渋川さんを見かけたことがあるんですけど、普段映画の中でみせるのとは全然違う顔でした(笑)
― 皆さんホントはこういう仕事をしてみたかったとかありますか?
安達:職人さんになってみたかったですね。
身近なところでは寿司職人。寡黙に握る姿がカッコいいなと。でも、小さいころからこの仕事なので、現実的には考えたことは無いですね。
大谷:バレーボールをやっていたので、上に行けばいくほど背の高い人がいたので、それで断念して
それで野球をしていたらどうだったのかな?スポーツ選手は憧れますね。
このあと、日本テレビ「スッキリ」に使ってもらえればと、登壇者全員で”ス”のポーズにチャレンジ!会場も大いに沸きました。
『ゼニガタ』は、ダークでシリアスな作品ですが、舞台挨拶はそれに反して、楽しい雰囲気のまま約30分で終了となりました。
ちなみに、綾部監督が登壇時に着用しているスーツは、劇中で渋川さんが着ていたものだそう。
本編には、監督が渋川さんのスーツを着て追加した撮影シーンがあったとのことですので、ご覧になる際は、ぜひチェックしてみてください。
『ゼニガタ』公開初日舞台挨拶
2018年5月26日(土) 12:30—13:00 (上映前)
会場:シネマート新宿(東京都中央区銀座3-2-17)
登壇者:大谷亮平、小林且弥、安達祐実、渋川清彦、綾部真弥監督
ゼニガタ
2018年5月26日(土) 全国ロードショー
錆びついた漁船が停泊するひなびた漁港。路地裏の一角でひっそり営む居酒屋「銭形」。
店主は銭形兄弟の富男(大谷亮平)と静香(小林且弥)。
表向きは居酒屋だが、深夜0時から闇金業を始める。トサン(10日で3割)という違法な高金利で金を貸し苛烈な取立てで債務者を追い込むのが銭形兄弟のスタイル。
ある日、ボクサー崩れの男・八雲(田中俊介)が「銭形」に入れてくれと申し出てきて…。
岩谷健司 松浦祐也 八木アリサ えんどぅ 土田拓海 吉原雅斗
安達祐実 升毅 渋川清彦
【STAFF】監督:綾部真弥 製作:永森裕二 坂本敏明 大石菊弘
企画・脚本:永森裕二 プロデューサー:岩淵規 小河原修 撮影:伊藤麻樹
照明:尾下栄治 録音:飴田秀彦 音楽:仙波雄基 美術:中谷暢宏 小道具:大島政幸
ガンエフェクト:遊佐和寿 衣装:高橋さやか ヘアメイク:遠藤一明 制作担当:板井茂樹
助監督:湯本信一 編集:岩切裕一 劇中イラスト:青木伸一
主題歌:『Volcano』TSUKEMEN(キングレコード)
制作協力:ディープサイド 制作プロダクション:メディアンド
企画:AMGエンタテインメント 配給:AMGエンタテインメント スターキャットゼニガタ
2018年5月26日(土) 全国ロードショー
日本/2018年/111分
(C) 2018「ゼニガタ」製作委員会